運命の人。
誰かに決められた人生を
周りが喜ぶ人生を
誰にも怒られないよう顔色をうかがう人生を
周りからこうして欲しいと望まれる人生を
歩んできた。
誰かのための人生だった。
感謝されたし
必要とされた。
こうやって周りに必要とされ、好かれようとすることで、居場所を作ったつもりだった。
でも、その居場所は何故か居心地が悪くなってしまう。
そして、本当に辛い時に、そこに私の居場所はなかった。
どんなに尽くしても
どんなに愛情をかけても
私が本当に辛いとき、助けて欲しい時には
私の周りには誰もいなかった。
私が大切に大切にしてきたその場所は、とてもあっけなく一瞬にして壊れてしまうから。
私は何があっても助けるから、支えるから、そばにいるから
だから、お願いだから…
初めて、人に言った。
ずっと望んでいたことだ。
でも、叶わなかったことだ。
初めて私は言った。求めた。ひーくんに。
そして、今、思い出したよ。
ひーくんも同じようなことを、前に私に言ってたよね。
あれは、ひーくんがお仕事で闇落ちした日だっけ。
昔、親友にそれを求めたって。
自分は何があっても引き上げるから、相手にもそれを望んだって。
でも、無理だったって。
それなのに、私は何があっても、どんな状態でも本当にそばにいてくれたって、嬉しかったって言ってくれて、それから、私がどんな状態になっても、いつも、ひーくんも私のそばに居てくれたよね。
そして、今回、私に本当の居場所まで作ってくれた。
私たちは似ている。
似ているようで少し違っている。
そんな私たちは、同じものを望み、求めた。
そして、やっと手に入れた居場所。
ひーくんは、私との相性が全部ぴったりだと言ってくれたけれど、
私もそう思うよ。
私たちは、本当に出会うべくして出会った。
運命の人なんじゃないかって。
そんな笑われちゃうかもしれないことを、真面目に思ってしまうほどに。
自分のための人生を
愛する人のために生きる人生を
ひーくんと共にある人生を
私は歩んでいく
永遠に。
なー。