残すもの。

最近、個人であの頃の小説を書いていこうと思って、ふと、思ったこと。

 

何かを残そうと思ったことはなかった。

ただ、私が消滅した後、残された人々は悲しんでくれるのだろうか。と、考えていた。

悲しんで悔いてくれるだろうかと。

私が消滅したら、どうなるんだろう。と、いつも想像していた。

最初にそれを思ったのは、小学生の時だった。

私は家庭にも多々問題を抱えていたため、あと、いじめや、自分の病気もあり、性犯罪などの異性に対することもあり、何度となく、想像した。自分が消滅した後の想像。

今思えば、おかしなお話なんだ。

悲しんでくれるだろうかと、そんな甘い考えを持っていたんだから。

でも、私はいつしか、それすらも考えなくなった。

これ以上痛いのは怖かったから、ボタン一つぽちっと押せば、何も痛みも苦しみもなく、人生が、私が、何もなかったかのように何も残さず、誰にも知られず、誰にも迷惑をかけず、消滅してしまえばいいのに。と思うようになっていたんだ。

あなたは、何かを残そうとしていた。

それが、あなたに惹かれた要因の一つだったのかもしれない。

なんで、小説だったの?

そのお話を、また、私に聞かせて。

 

               なー。